2023/01/27 11:29

こんにちは muni galleryです。

来月2月の企画展示は「14人の鉛筆画」展です。



14名の作家による、鉛筆だけを使ってデッサンとは違った自由に描く作品の展示です。当然鉛筆だけを使用するので、色は白、黒、グレーのみの、色のない世界で表現されます。

今回はその画材、「鉛筆」について、デッサンや絵を描く時、どんな種類を使ってどのように表現しているのか書きたいと思います。


鉛筆の種類

鉛筆には硬さと濃さに種類があり、一般的に10HからH、F、HBから10Bまであります。HはHardの略、BはBlackの略、FはFirmの略です。Hのほうが硬く色は薄くなり、Bになると柔らかく色は濃くなっていきます。



鉛筆はメーカーによっても描き心地に違いがあります。たくさんのメーカー、ブランドがありますが、その中でよく使われている「ユニ」「ハイユニ」「ステッドラー」この3つの特徴についてご紹介します。

「ユニ」は比較的安価で、芯が柔らかく折れにくい特徴があります。

「ハイユニ」はユニと同じく柔らかく折れにくいですが、ユニよりも芯の粒子が均一なため、滑らかな描き心地です。

「ステッドラー」は芯が硬めに作られているため、細かく繊細な表現をすることができます。


選び方使い方

では実際に描く時、どのように鉛筆を選べばよいでしょうか。

まずは何よりも描きやすいものを選ぶことが大事です。人それぞれ描きやすさは違うので、様々な種類の鉛筆を実際に使って試してみるのが良いと思います。

硬さや濃さについては、描く段階によって変えていくのが基本的です。

何度も描き直す場合がある描き始めの段階は、芯の硬くないB〜3Bあたりを使用して、紙を傷めないようにします。そこから影になっている部分をより濃くしていきたい場合に、4B以上を使用したり、細かい部分を描き込む場合やグレーのトーンをきれいに出したい時はHBやH、明るい部分の描き込みは2Hくらいの硬さを使用して、それを繰り返し描いていきます。

さらにそれぞれの硬さの鉛筆の角度や力加減を変えることで何通りもの表現の仕方ができます。



絵を描く時、デッサンの時の鉛筆の持ち方は、文字を書く時とは違い、手の腹を上に向けて、親指と人差し指で軽く鉛筆を挟んで使います。

最初は長く弱めに持って、大まかに描いていきます。


影をつけたい部分など広く塗るところは少し鉛筆を寝かせて芯の横側を使って強めに描き、細かく描き進めていく場合は鉛筆は寝かせた状態で短めに軽く持って柔らかく描いていきます。しっかり描きたいところは鉛筆を立てて、仕上げに入っていくときは文字を書く時のように鉛筆を持って細かく描いていきます。


鉛筆以外の道具

鉛筆画やデッサンを描くとき、鉛筆以外にも大事な道具があります。

・カッターナイフ 鉛筆はカッターで削ります。芯先を整えたり、芯の長さを調節したり、細く尖らせることができます。

・練りゴム デッサンや絵を描く時の修正は主に練りゴムを上します。完全に消すためというよりは、押し当てて描いた部分の色を淡くしたり、細くした練りゴムで白い線を描いたりします。そうすることでモチーフの質感を表現できたりします。食パンや察筆という紙を鉛筆の計上にしたものも、濃淡の調節をするのに使用します。



・フキサチーフ スプレーのりのようなもので、鉛筆の粉を画面に定着させて作品を保護するために使用します。


鉛筆画やデッサンは、すぐに手に入る画材ででき、何処でも作業ができる手軽な絵画です。しかしテクニックや道具を学ぶと奥深く、描けば描くほど楽しくなっていきます。

「14人の鉛筆画」展は、そんな鉛筆画をそれぞれの個性で表現した作品を見ることができる展示です。ぜひご覧ください。


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