2023/03/30 10:29

こんにちは muni galleryです。

今回は4月に個展を開催の作家、木下拓也さんのご紹介です。

木下さんは

1985年 佐賀県生、埼玉育ち

2009年 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業

2011年 東京藝術大学大学院美術研究科油画技法材料研究室修了

2011年 東京藝術大学油画技法材料研究室教育研究助手(~2014年)

近年の展示は

2022年 「木下拓也展」十一月画廊(東京・銀座)(16,17,20,21)

グループ展

2020年 「KISSAKI」MITSUKOSHI CONTEMPORARY GALLERY(東京・日本橋)

木下さんの作品のテーマは「人間」です。特に人の裏面の、表に出てない顔に興味があり、それを図像を重ねたようなかたちで表現しています。

近年は人物像のみならず、風景や静物もモチーフとして「人間」を表現しようと模索中です。

作品は少し透けるような薄い和紙に、墨や油彩で描いています。薄い和紙を使うことで、存在の希薄さや曖昧さを表現しています。油絵具も薄い層を重ねて描くようにしています。
木下さんの作品はそこに描かれたものの重なりが透けているように見せるため、キャンバスや通常の額縁を使わずに透明な枠に入れ裏からも透けて見えるような見せ方をしています。そのため、実は表から見た作品と裏からみた作品で違ったものが描かれていたりするところが面白く驚きがあります。

作品3点ご紹介

木下さんから自ら選んでいただいた3点と、それぞれ気に入っているところを教えていただきました。



「city O」
[ある町の風景を描いたもの。見えづらい点が気に入っています。]

網のようなものが町の風景を遮っているような感覚ですが、見えづらいので何か情報を捉えようと良く観察してしまうのが面白いです。



「strangeman」
[架空の人物の肖像画。笑顔が不気味さに繋がったかなと思っています。]

知らないおじさんを描くことは中々珍しいと思います。でも世の中に一般的にいる男性の、表の笑顔と裏の顔はより不気味さを感じます。



「CUBE」
[色んな箱が箱の中にあるように描いたことで、変な空間が出来たかと感じています。]

透明なキューブの中にまたいくつかのキューブが入っているように見えて、中心のほうは色が付いています。同じような層の重なりにも強弱があるのが人間の内面のようだと思います。

木下拓也さんの個展は4月1日から4月23日まで

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